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クリニック通信

◆当院臨床工学部では適正体重(DW)の設定と適正な透析効率に関するテーマで研究を続けており、以下に学会等で発表した内容をご紹介いたします。

平成28年度発表

*第61回 日本透析医学会学術集会・総会
 日時  :平成28年6月12日(日)
 演題名 :過酢酸系透析装置除菌剤(ダイアステイル)の希釈時安定性と洗浄消毒効果

【目的】過酢酸溶液は水で希釈すると容易に濃度安定が失われる。夜間滞留方式で末端過酢酸濃度100ppmを維持する場合、供給装置の希釈能力によっては薬液タンク内で予備希釈し使用する必要がある。100ppmを維持する為に必要な濃度、期間について希釈安定性試験を行い検討する。

【方法】6%の過酢酸溶液を1.0、1.5、2.0、2.5、3.0倍で希釈し、大気開放状態で濃度変化を週2回1カ月間測定する。また過酢酸濃度100ppmでの消毒効果と配管内部状態をSEM・蛍光染色法・ポンソー3R染色で6ヶ月観察し評価する。

【結果】過酢酸濃度は各希釈倍率で同様の低下傾向を示し、静置17日で低下が見られなくなった。当院供給装置で末端過酢酸濃度100ppmを維持可能な希釈倍率は約1.7倍であった。
 消毒効果を細菌数・ETで検証した結果は、6か月経過後も透析液の清浄度は保たれ、いずれも透析医学会、日本臨床工学技士会の基準値以下であった。
 配管内部状態は、消毒方法変更前、変更後1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月における各指標での変化はなく、バイオフィルム・蛋白の付着も確認されなかった。

【まとめ】希釈安定性試験結果を基に、供給装置の能力、施設の使用量に合わせた予備希釈倍率を設定することで、過酢酸濃度100ppmで夜間滞留法式の使用が可能となった。夜間滞留方式に変更後も透析液配管の清浄度、バイオフィルム、タンパク質付着の状態に変化はなく、十分な効果が得られた。

過去の発表

①2012年 第57回 日本透析医学会

・クリットライン(CLM)を使用した循環血液量測定によるドライウエイト(DW)の設定

②2013年 第58回 日本透析医学会

・透析液流量自動設定機能の有用性

③2014年 第59回 日本透析医学会

・透析中の溶質除去制御とその効果

④2015年 第60回 日本透析医学会

・排水回収装置を搭載したRO装置JWS社製MIE751C-Hの使用経験


今後とも当院では患者様の適正透析をめざし、安心できる治療を提供していく所存です。

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